昭和こぼれ話13 「トマトの値段」

Freshly picked cherry tomatoes 昭和こぼれ話

(もぎたてミニトマト↑↑↑)

   

トマトの匂い

 ハウスでトマトを育てている。

低温の時もハウスの中はむっとしていて、トマトはどんどん成長し、ジャングル状態。

(暖房はしていない。

うちのハウスは、春先から稲の育苗に使ったり、今のところはトマトを育てているだけ)
   

実ったトマトをもいでみると、あの独特の香りが立ち昇る。

ああ、いいにおい!

そして幼い頃がよみがえる。

   
   

 終戦から間もなく、3歳ぐらいだった頃のこと。

東京の家の庭で、トマトを育てていた。

たくさん植えてあったように覚えている。

おやつどきになると、赤くれたトマトを母がもいでくれた。

「トマトのまるかじりー」と言って喜んで食べた。

あの香りとともに。

甘くておいしかった。

   

 スーパーで売られているトマトの匂いをいでみると、あの匂いがしないことが多い。

トマトっていう感じがしない。
   

ハウス内のトマト

   

映画「トマトの値段」

 トマトと言うと、高校生ぐらいの頃にテレビで見た、「トマトの値段」というアメリカの映画を思い出す。

若者が大型のトラックに、入荷したトマトをいっぱいに積んで、街までガンガン走って届けるのだ。

他にも同じように走るトラックがあるので、競争に負けないように一番に到着して、新鮮なうちに高く売るために。

   

 ところが、途中で女性が苦しんでいるのに行き合う。

女性は産気さんけづいているようだ。

心の優しい若者はその女性を乗せ病院に送り届けようとするが、病院がなかなか見つからず、時間がどんどん過ぎてしまう。

これでは他のトラックに先を越されて、トマトが高く売れなくなってしまう。
   

しかし若者は女性を見捨てられず何とか無事に病院に送り届け、また走り出すのだが、そのあとどうなったか詳しく覚えてない。

たしか、ハッピーな終わり方だったと思う。

心温まるドラマだった。

アメリカのよき時代の。

   
   

 今年はトマトが豊作で、サラダにしたり、お味噌汁に入れたり、パスタに入れたり、

先日は「酢うどん」なるものを我流で作ってみた。

出汁だしにトマト、酢玉ねぎ、なすを入れ、前日に作ったさけ南蛮なんばん漬けの汁の残りを入れ、しょうゆ少々、そこに茹でた稲庭いなにわうどんを投入。

自分で言うのはなんだが、めちゃ美味おいしかった。

トマト、ありがとう!

   

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