今まで書いてきたスキー部についての記事は、いいことずくめのように見えるかもしれないが、実はデメリットもさまざまあった。
雪焼け
若い頃、化粧はほとんどしなかった。
特に、小さな子どもを3人抱えて仕事をしていたときは、朝、顔も洗わずに出勤した。
学生時代、顔に塗っていたのは、日焼け止めのクリームだけだ。
どんなにしっかり塗っても、汗で落ちることもあるかもしれないが、雪焼けした。
雪焼けは日焼けよりひどい。
日光だけでなく、真っ白な雪面からの照り返しが強いのだ。
それで私たちは、一年中、真っ黒に焼けていた。
この影響は、歳を取ってから現れる。
しわが多いのだ。
同年齢の友だちと比べて、自分はしわが多いと思う。
雪目
雪目は怖いと聞いていた。失明することもあると。
それなのに、ゴーグルをするのを面倒がって、いい加減にしていたことがある。
家に帰ってから、目が猛烈に痛くなった。
これは経験したことがない痛さだった。目をつぶっても開けても痛くてたまらない。
眼科に行ったのだと思うが、あまりはっきり覚えていない。
しかし、雪目の怖さは十分わかった。
それ以来、サングラス、ゴーグルをいい加減にしないように気をつけた。
今でも、日の光がまぶしくてたまらないが、雪目と関係あるのだろうか。
女子の連れしょんべん
部では、一日一回は必ず部室に来るように、と言われていた。
目的はよくわからなかったが、たぶん、連帯意識を高めるためなのかもしれない。
こういうことが、めんどくさかった。
女子は必ず、お昼を一緒に食べようと言う。
私はどちらかというと、ご飯は一人で食べるのが好きなので、これを負担に感じた。
なによりうんざりしたのは、お昼のあとに「トイレ行こうよ」と、一緒にトイレに行かなければならないことだった。
別に行かなくてもいいが、行かないと言うのも変だという雰囲気だった。
トイレでたいていの女子は、口紅を塗ったりして化粧直しをする。
それを待っているのも疲れたものだ。
留年の危機
勉強が疎かになるのは高校時代からだから、珍しいことではなかったが、それでも単位が取れなかったら卒業できない。
成績が悪くても気にならないが、卒業できないと大変だという危機感はあった。
前にも書いたが、授業中は眠くて聞いていないので、ノートも取っていない。
それで、クラスの優等生にノートを借りたが、そのノートの内容もよく理解できず、私にとっては役に立たなかった。
試験も、さぼって合宿に行ったことがあり、追試を受けた。
予めクラスメイトからどんな試験だったか聞き、答えを用意して臨んだ。
「よし、100点だ!」と思っていたが、追試は75%しか点をくれないと知り、ガックリした。
そもそも私たちの科では、運動部に入ると勉強しないから入ってはいけない、という伝統的な暗黙の圧力があり、担任に睨まれるという噂だった。
しかし、いじめられた記憶はなく、むしろ可愛がってもらったと思う。
勘違いかもしれないが……。
一番心配したのが、3年生の春だ。
いつものように合宿場にいたが、留年のお知らせが来るのではと、毎日ドキドキしていた。
うちに電話して、「学校からなんか連絡あった?」と聞いたりした。
結局、ぎりぎりセーフだったようだ。
今でも、よく卒業できたなあと思う。
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