第17話 初めての運動会

sports day学童期(関西編)

 運動会は近くの市立の幼稚園と一緒に行われた。

幼稚園の子どもたちが、先生の後をうれしそうに追いかけて走る光景が目に入り、そのとき幼稚園の先生になりたいと思ったことを覚えている。
   

 運動会に先立ち、教室で先生がかけっこの説明をした。
それを次のように記憶している。

「走っていくと6年生のお姉さんやお兄さんたちがつかまえにくる」 
   

どういったものなのだろう?

   

 当日は「よーいドン」で走ったのだろうが、よくわからないまま左右の友だちをみながら真似をして走った。

ゴールのところでたしかにお姉さんたちが近寄ってきたが、つかまってはならぬと逃げまわったことを覚えている。

   

後から考えると、要するに1等、2等など、じぶんが担当する「等」の子どもを見分けて確保し、自分のところに並ばせるという役割を上級生がしていたということだろう。

しかし私は鬼ごっこの一種だと思っていたのだ。

   

 玉入れ。たいてい1年生の競技である。

これを楽しいと感じる子どもが果たしているのだろうか?

玉を拾って投げようとするが一向に入らないし、拾おうとする玉をほかの子に取られるし、だれかに押されるし、足元に手を伸ばすと誰かに手を踏まれるし、めちゃくちゃ不快であった。

   

 大玉転がし。これがまた大変難しかった。

転がそうとすると、大玉に体が乗り上げてしまうのである。

どうすれば玉だけ押すことができるのか。

誰かと一緒にやったのだと思うが、前に転がそうとしても自分が玉に乗っかってしまったという記憶が鮮明に残っている。

   

 運動会という全貌は全く覚えておらず、ただ自分を中心とした半径1メートルぐらいだけが見えており、後は全く見えていなかったという印象だ。

   

 たまたまこちらに来ていた父が運動会を見に来ていて、うちに帰ると、私のかけっこの様子をまねして大笑いしていた。

 こんな私だったが、のちのち上級生になるころには「運動会大好き少女」になっていたのだから、不思議なものだ。

      

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