まさか心臓が悪いなんて……
手術後の振り返り
自分は癌体質だと思っていたので、心臓が悪いとは一度も思ったことがなかった。
だから、症状があったか? と聞かれても、「いや、別に」と答えた。
手術が終わってから振り返ってみると
あれは心臓が悪いということのサインだったのかもしれない、と思うことがいくつかある。
咳
20年ほど前から、風邪をひいているわけではないのに、咳が続くことが時々あった。
心臓がドキンとすると、それに気管が押されたかのように空咳が出る。
しばらく続くと、そのうち消え、また忘れたころにぶり返した。
ストレスのせいだろうとか、更年期障害だろう、などと自己判断していた。
もしかしてこれは、心臓が何らかのサインを出していたのではないか、という気がしないでもない。
胃のあたりから何かが突き上げてくる
10年ほど前のこと、寝ていると、胃のあたりから喉の方に向かって、何かが突き上げてくる。
痛いというか、苦しいというか、下から固まってくる感じだった。
しばらくすると収まった。
なんだろう?
食道の病気かなと思った。
あるとき、通勤途中のバスの中でも同じことが起こった。
胸全体に固まる感じがしたが、やはりしばらくすると収まった。
胃がんを患った友だちがおり、彼女が逆流性食道炎に悩まされていると言ったので、
症状を聞くと、下から痛いのが上がってくると言う。
私も胃がんを経験しているので、あ、じゃあ、私のもそれかな? と勝手に思っていた。
今になってみると、心臓に関係があったのでは、という気がする。
息が上がる
40代後半、少しでも上り傾斜のある道を歩くと、途端に息が上がり、苦しくなるようになった。
周りの人に聞くと、「運動不足じゃない?」などと言われた。
そうなのかな、なにか精神的なものなのかな、などと考えていたが、あまりにひどいのでついに受診。
すると、重度の貧血だった。
ヘモグロビン濃度が、標準では12~13ぐらいの値のところ、4.7しかなく、驚かれた。
「男性は、女性より貧血に弱いから、もし男性だったら立てないですよ」と。
すぐに鉄剤を飲むなどの治療をし、坂も上がれるようになり、とても嬉しかった。
そして1年ほど前、今まで普通に歩けていた少し上り坂の道を歩くと、息が上がり、途中で休みたくなった。
また貧血なのかなと思った。
しかし、定期健診の結果では貧血の所見はなかった。
昨年の11月半ば頃、職場で人と話しているとき、突然、走り終わった時のようにハーハーしてきて、
「あれ? どうしたんだろう」と思ったが、これまた歳のせいだろうと片づけてしまった。
この息切れは、まさしく心臓が悲鳴を上げていたのだろう。
今回のことで思ったこと
その1でも書いたが、心雑音については、検診でたびたび医師の指摘はあったものの、検査の指示は無かった。
ただ、先に述べたような症状が出た、そのときに受診していたら、もう少し早く分かっていたかも知れない。
また、私の場合は両親とも癌で亡くし、自分も2回のがん経験があるため、癌の可能性ばかり考える傾向があった。
これも落とし穴だと思う。
おかしいと思う症状があったとき、自己判断しないで医師にみてもらうこと。
健康診断は、あなどるべからず。
みなさまも、どうぞお気をつけください。
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