番外編15 初めて買ったLPレコード

Listening to music 番外編

   

 小学校4年生ぐらいのとき、叔母おばがレコードを持ってやってきた。

「〇〇さん(母のこと)と、一緒に聞きたいと思って」と。

   

それはSPというレコードだった。

曲はチャイコフスキーのピアノコンチェルト第1番。
   

チャイコフスキー ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調
リヒテル / カラヤン
Tchaikovsky Piano Concert No.1 b-Moll

   

1楽章だけだったように思うが、それでもレコードを何枚か取り換えた。

SPレコードは、ほんの短い時間しか録音できなかったのだ。
   

やがてLPという言葉がよく聞かれるようになった。

LPだと、ピアノコンチェルトも全楽章入る。

   
   

 レコードをかけるときというのは、とても緊張したものだ。 

まず、レコードの持ち方だ。

面に直接さわらないようにして、ふちとふちをてのひらで挟むようにする。

そして、そっとターンテーブルの上にせる。

     

 次は針をレコードばんに置くときだ。

これが一番緊張する。

ガリガリとレコード盤を傷つけると大変だから、全神経を集中して、一発で溝の初めに針を置くようにした。

そして、少しの間があって音楽が流れ出す。

わくわくする瞬間だった。

   
   

 自分のお金で初めて買ったLPは、ビートルズだった。

ドキドキしながら針を置いた。

ミスター・ムーンライトが飛び込んできたときの感動は忘れられない。

   

The Beatles – Mr. Moonlight ビートルズ ミスター・ムーンライト

   

 1960年代には、ジュークボックスというものをよく見かけた。

コインを入れて曲を選択すると、自動的にアームのようなものが選んだレコードをつまんでターンテーブルに載せ、音楽が流れ出すというものだった。

たしか、一曲10円ぐらいだったと思う。

   

 スキー場の旅館のロビーや食堂などに置いてあったのを覚えている。

それでビートルズのア・ハード・デイズ・ナイトなどをかけて、みんなで踊ったものだ。
   

やがて、カセットテープの全盛期となり、ジュークボックスは見かけなくなった。

   

The Beatles – A Hard Day’s Night ビートルズ ア・ハード・デイズ・ナイト

   

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