30年近く前になると思うが、日本に米がなくなったことがある。
朝からスーパーに並び、自分の直前で売り切れるなんてことがあったっけ。
タイ米しか手に入らず、それを炊いてみた。
いわゆるインディカ米だ。
インディカ米は、タイ料理だけでなく、カレーやナシゴレンにも使われて大好きだが、日本のご飯として食べようとするとどうしても合わない。
米、米、米はどこに行ったの? と、あんな怖い日が二度とこないでほしい。
夫は、自給自足を目指した以上、米作りは欠かせないと、こだわっている。
【今年の米作りカレンダー】
4月11日 ビニールハウス内の苗床に籾を撒く
籾は、一週間前からポリバケツの水の中につけておいたもの。
こうすることによって、籾が一斉に発芽しやすくなるとのこと。
苗床は、常に水に浸かっている状態を保つようにする。
ビニールハウスに置くのは保温のため。
4月12日 田んぼに牛糞を入れる(ご近所の牛を飼っている方からいただく)
4月20日 田起こし
冬を越して固くなった田んぼの土を掘り返し、空気と混ぜて柔らかくする。
5月14日 田んぼに水を入れ始める
田んぼに水を引く用水路は県道に沿っているが、うちの敷地は県道より高くなっているため、田んぼの横を流れる湧水を使っている。
しかし、水量が少ないため、井戸水をホースで引いて注入する。
田んぼに水を入れるのは、稲以外を完全に水没させることによって、雑草の発芽を抑制するため。
時間がかかったが、16日ごろから徐々に水が溜まり、雨も降り、ようやく水が土の表面を覆うようになった。
5月20日 代掻き
水と土をかき混ぜて、均し、粒子の細かい土を沈め、水が漏れてしまわないようにする。
田んぼの水面がきれいに平らになり、田植えの準備が整う。
田起こし、代掻き、いずれも以前は鍬を使い手作業で行っていた。
重労働で、90坪の田んぼ全てを行うことができなかったが、ここ数年ご近所の方のご厚意で、トラクターでやってもらっている。
5月22日~24日 田植え
田植えは手植えでおこなっている。
田んぼに90cmメートルの幅で2本の紐を張り、その間を30cmメートル間隔で植え、20cmほど後ろに下がって、また植えていくというやり方。
端まで植え終わると、紐をまた90cm幅で横にずらして張り、同じように繰り返す。
15年ほど前、趣味で米作りをやっていた夫の手伝いで田植えと稲刈りをしたが、特に田植えは、それはそれは大変だった。
腰をかがめた状態を維持しつつ、少しずつ移動して植えていく。
今は変形性股関節症のために、脚が痛くてとても手伝えない。
夫が一人でやっているが、まあよくやるなあと感心している。
うちの田んぼは約90坪(0.3反)
これで凡そ人一人が食べる一年分の米が穫れるそうだ
約90kg(0.6石≒1.5俵)のお米が収穫できるので、1.5人分というところ
(毎日400ml、約320gの米を炊いている)
1反=300坪≒990m2
1石=10斗≒180リットル(米150kg)
1俵=4斗(米60kg)
田植えが終わったばかりの田んぼ
車で走りながら道路の左右を見ると、一面に早苗を植え渡した田んぼが広がっている。
一直線に植えられた緑の稲が風に揺れて、本当に美しい。
これが日本の原風景だなあとつくづく思った。
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